機関誌の要約情報を掲載します

題目

鳥類の食性と体のかたちとの関係認識の形成を図る授業内容の構想と実践

――教科の知識理解を目的とする教授学習に資する学校図書館の活用方法――

概要

 本稿は,鳥類の食性と体のかたちとの関係認識を図る授業内容の構想と実践について報告している。この中で,教科の知識理解を目的とする教授学習に資する図書館の活用方法が提出されている。

 本授業内容は,児童(2年生)が【ペンギンは魚を丸のみする→歯がない】という知識①と【ペンギンは魚を丸のみする→砂嚢がある】という知識②を活用して,ペンギン以外の鳥の歯の有無と砂嚢の有無とを予想できるようになることが意図されている。授業前半では,筆者(授業者)が図書館で収集した資料と発問によって,児童は知識①②を獲得・活用して,鳥類の食性と体のかたちとの関係を学習して,授業後半では,児童は図書館で知識①に関する写真を自ら探して,まず知識①次に知識②の活用に取り組んだ。事後質問の結果,(124名中<3名>は知識①②の獲得が不十分であった,(2)【13名】(54%)は知識①②を十分に活用でき,(3)<3名>を含む【11名】(46%)は知識①②の不十分な活用に留まった。以上の成果と課題が,知識①②以前のペンギンは鳥類か魚類か等に関する事前質問の結果を踏まえて,報告されている。


第18巻

第2号
著者
梶原 郁郎
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